こんにちは。となりのコンサルティングの中村です。
6月の初めよりしばらくの間、タイ北部へ現地調査へ行ってきました。
今回はタイ北部のチェンライやメーサイ、チェンマイを中心に回りましたが、ハイパーマーケットであるロータス(Lotus’s)やビッグCでは日本と同じ商品も見かけましたが、個人商店や市場では、日本で見かけない商品がゴロゴロ並んでいました。
本記事では、調査の中で見つけた『タイ北部ならでは!』のお土産アイテムを紹介します。
1.高品質のドライフルーツ(バナナ、マンゴー、ライチetc)
タイはとにかく果物が美味しい国です。
一年中、何かしらの果物の旬になっており、例えば今回の調査では「マンゴー」「ラムヤイ(竜眼)」「ドリアン」「ジャックフルーツ」「ライチー」「マンゴスチン」「バナナ」「パイナップル」「ドラゴンフルーツ」「スイカ」「メロン」などを見かけました。
そのいずれもが、本当に美味い!
「現地ならではの品種」「熟してから収穫・販売する」「基本的に自然に任せて放置する自然農法」などの違いによるのでしょうが、日本で流通する果物に比べて味も香りも濃厚で、毎日食べても飽きません。
本当に、日本へ持って帰りたくなるほどなのですが、防疫という観点から「生の果物」の日本国内への持ち込みは禁止。(正確には、一部の果物は「検査証明書の提出及び入国時の検査」を通れば持ち込めるのですが、まずタイの一般店で検査証明書を出してもらうことはできません)
しかし、生の果物を乾燥させて・種を抜いた『ドライフルーツ』であれば、検査も必要なく持ち込みが可能です。(タマリンドなど、種が入っている場合は要注意)
タイの(正しくはタイ北部の?)ドライフルーツは品質が高く、生の果物をそのままフリーズドライにしているようで、口に入れると生の食感・味・香りが戻ってきます。これは凄い。
タイ北部のチェンライ県にはフリーズドライが得意な日本メーカーの現地工場があります。一度見学させていただいたことがありますが、高レベルの品質管理をされていました。ドライフルーツの品質の高さは、このメーカーによるものかも知れません。
お土産を渡した友人・知人からも好評でしたし、タイ北部のお土産として一押しです。
空港のお土産屋やコンビニにも並んでいますので、買い忘れたときも安心。
2.季節によって花が変わる「純ハチミツ」
タイ北部は「アカ族」などの山岳民族が多く暮らす土地になります。
農業の傍ら、個人で養蜂している方も多いようで、地元スーパーだけでなく朝市や夜市などの「市場」にも沢山の蜂蜜が並びます。
正直、そのいずれもが『ウォッカなどの酒の空き瓶を再利用しており蓋が閉まってない』という、日本ではありえない衛生観念下で作られた商品であり、価格も1000mlが100~200バーツ(R6年6月時点で450円~1000円程度)と激安のため怪しく感じますが、味と中身は本物です。
時期によって果物の旬が異なるように、ハチミツの原料となる花も季節によって変化するため、その時期ならではの蜂蜜を買うことが出来ます。今回の6月時期はスパイス系の植物が多かったのか、サラッとして香辛料の香りのする蜂蜜ばかり並んでいました。好みは…人によって分かれそうです。
個人的なお勧めは、12-3月ごろの山岳地(メーサロン周辺)で買える地蜂(地面の下に巣を作る蜂)のハチミツ。色が紅茶のように濃く、味も香りもとても濃厚です。
衛生面がどうしても気になるかも知れませんが、蜂蜜は元々抗菌性が高いものですし、純はちみつがこの価格帯で手に入るのは希少です。お店によっては味見もさせてくれますので、見つけたらぜひ試してみて下さい。
3.調味料・香辛料(グリーンカレー、カオソーイなど)
3つ目は、カレーやスパイス好きには堪らない、現地の香辛料や調味料です。
主に現地の市場にて「量り売り」というスタイルで販売されています。基本「1kg単位で販売」となっていますが、『50バーツ分だけ欲しい』『複数買うからまけて』なども快く対応してくれる人が多いです。
日本にはない原料を使った香辛料も多く、タマリンドやミカンが入った「酸味のある香辛料」や、日本でも人気の「マッサマンカレー」や「カオソーイ」などの調味料など、多種多様です。
業務用スーパーに売られているものとは”一線を画す味と香り”が楽しめますので、スパイス好きはぜひ。
なお、日本に売られているスパイスペーストと比べると、とんでもなく辛いです。現地の方の「普通」は我々日本人の「激辛☆5」くらいの感覚ですので、購入時はご注意を。
また、ハチミツとスパイスの両方に当てはまる話ですが、どちらも『液体』となるため飛行機搭乗時の持ち込みは出来ません。手荷物検査で没収されますので、持ち帰る際は預入れ荷物に入れましょう。(ハチミツは割れ対策が必要です)
4.暑い夏にピッタリの「タイビール」
タイのビールといえば「シンハービール」が有名ですが、お土産として喜ばれやすいのは、同じくシンハーが作る「LEO(リオ)ビール」と、象のパッケージが目立つ「chang(チャーン)ビール」。
どちらも軽くて飲みやすいのが特徴で、日本のジメッとした暑い夏にとても合います。
空港はもちろん、地元スーパー(現地では「ハイパーマーケット」とされます)でも手に入りますので、出発前に調達するのがお勧めです。
ただし、お酒は『免税での持ち込み可能分』に制限がありますので、大量に持ち帰る場合は要注意。
具体的には『760ml×3本=2280ml』までは免税の範囲となりますが、それを超える場合はお酒の種類によって関税がかかってきます。
手続きの仕方や関税額については、以下のページが参考になりますので、ご確認下さい。
▼海外旅行で買って帰れるのは3本だけ?入国の際の税金申告方法をソムリエが伝授!
5.浅炒りコーヒー好きには堪らない「チェンライコーヒー」
雲海に浮かぶ美しい街並みと、その独特の美味しさから、ここ数年で急激に知名度が高くなったチェンライ北部のコーヒー。
特に有名なのがミャンマーとの国境近くにある「パーヒー村(パーフィー村)」で、村全体をあげてコーヒーを生産、村内にはコーヒーショップやカフェが立ち並び、狭い路地の至る所にコーヒーやマンゴー、グァバの実も。各家の前には穫れたてのコーヒー豆を天日干しする様子も見られます。(2月ごろ)
その風味の特徴は、無農薬&有機栽培による「濃厚な甘み」と、「強烈な酸味」。
淹れたて一口目から酸っぱいです。しかし酸化したコーヒーの味ではありません。
そして、ふんわりとして濃厚な甘い香りと味が感じられますが、なぜか飲み口は軽いのです。いつまでも口に残りません。何とも不思議な印象のコーヒーです。
正直、軽いコーヒーや苦みのあるコーヒーが好きな人には向かないでしょうが、1日に500ml以上コーヒーを飲んでしまうようなガチコーヒー好きや、鮮度の高い「浅炒りコーヒー」が好きな人には堪らないはず。
また、チェンライのコーヒーは、本当にここ1,2年で知名度が高まった土地と商品で、世界的には有名になりつつあるものの、日本では都市部のカフェや一部の通販サイトを除き、まだほとんど知られていません。(R6年6月時点)
レア度も高いお土産になりますので、コーヒー好きの方に向けたお土産としては最適ですよ。
なお、上の画像にあるようなコーヒーの「生豆」は、原則日本に持ち込めないと考えておいてください。国内への持ち込みは、生の果物と同様、植物検疫と検査証明書が必要となります。お土産として購入する際は過熱後の『ローストコーヒー豆』を買いましょう。
おわりに、日本へ「持ち込み厳禁」な人気商品
以上、タイ北部でお勧めのお土産の紹介でした。
タイ北部は、国としての文化や植生は違うものの、意外と日本と価値観や味覚が似ている部分もあります。そのため、目で見て「美味しそう」と思ったものは、(辛いかもしれませんが)それなりに美味しく食べることが出来ます。
(『納豆を板状にして発酵・乾燥させた煎餅』などもあり、意外と日本人と味覚は近いです)
最後に、美味しくて人気にも関わらず日本への持ち込みが禁止されている品を紹介します。
それは、ソーセージです。
現地の商品名としては『サイウア』といい、レモングラスやホーリーバジルなどのハーブや、各種スパイスをたっぷり練りこんで作るのが特徴です。
これがまた、とんでもなく美味しいんです。
日本のソーセージと違い添加物なども(ほぼ)使っておらず、なんなら素材となる牛や豚も自家飼育だったりします。(山間部の村では村内で豚や牛、鶏を飼育、自給自足の生活をしています)
結果、ジビエのような濃厚な旨味の肉と、味と香りが素晴らしい大量の有機栽培ハーブ&スパイスが混ざり合い・・・一口かじればビールが止まりません。
市場の屋台だけでなく、現地のスーパーでも沢山売られており、お土産として手を伸ばしたくなる気持ちも分かるのですが、日本では「口蹄疫」や「ASF(アフリカ豚熱)」の防除という観点から、原則禁輸です。(加熱済みでも×、空港でも『持ってませんか?』と確認されます)
▼肉製品などのおみやげについて(手荷物、国際郵便、宅配便としての持ち込み)
入国時に黙っていたがために最悪逮捕される可能性もありますので、残念ですが現地で思いっきり楽しんで来てください。