AI作成した記事の使い道。人が必要な場面とは?

SEO対策

こんにちは。となりのコンサルティングの中村です。

生成AIが普及し、記事の作成にも取り入れている方も多いと思います。

弊所でも、生成AIを使用しての記事作成について相談を受けることがあり、その活用方法などを検討。助言しているのですが、今のところ『目的や用途によっては使えるかな?』という判断です。

逆に、人の代替が難しいと感じる部分もありますので、本記事にて書いてみます。

※本記事は人の手で作成しています。

記事作成において自動生成AIが使える場面

いくつかのAI記事作成ツールや、chatGPTなどを触ってみて『これは使える!』と感じる場面としては、以下の2パターンが挙げられます。

1)既存情報の整理とまとめ
2)人の手で作成した記事の校正

1)既存情報の整理とまとめ

まずは一般的な記事作成ツールにあるような、「特定のキーワードを入れて検索した結果」や「特定の情報源」を指定した上での情報の整理とまとめ、という使い方が可能です。

簡単に表現すると『まとめ記事の作成』ですね。

特定の情報を与えて、特定のテーマや視点という条件付けを行い、それらを自動で記事化する。そういう「単なる情報を届けるだけ」「SEO対策によるアクセス増加」を目的とした記事の作成には使えると感じます。

2)人の手で作成した記事の校正

また、一度人の手で作成した記事(や「たたき台」「下書き」)を元に、万人に読みやすいような文章の清書を作成してもらう、という使い方にも有効だと感じます。

「てにをは」などの助詞や、文末表現の指定、同義語の統一など、校正という面ではとても役立ちます。

こういう場面での使用は”まだ”難しい‥

一方で、『(まだ)人の手の代替にはならない』と感じる点もあります。

少数の顧客に向けた「情緒的価値」を提供する記事の作成

「共感を得たい」「良い印象を持ってもらいたい」「コアなファンを獲得したい」などの”顧客の心理面・精神面に訴求する”ことを目的とする記事の作成においては、生成AIの使用は向かないと感じます。

上記(2)ような使い方はまだ良いかもしれませんが、創業して間もない、少数のコアな固定客の存在が重要な中小事業者においては、あまり得策とは思えません。

その理由としては『その人らしさ』が伝わりにくい、感動しにくい文章になってしまうから。

「何を」よりも、「誰が」「なぜ」「どのように」が重視される時代

現代は各種SNSツールやAIが発展し、単なる情報は簡単に取得できる時代になっています。

そのため、情報を検索する利用者にとっては「企業が長年かけて培った情報」や「全く新しい分野の情報」以外は、基本的にはあまり価値がありません。

そのため、情報の「何が」よりも、
「誰が」「なぜ」「どのように」情報を提供するか?重要になっています。

海外のフォーラムの情報で印象に残った言葉ですが、SNSにおいてフォロワーに対して行動を起こさせるためには『もっと人間的であれ』というアナログ部分が重要とのこととでした。

これは、我々の作成する記事も同様だと感じます。

その人だからこそ出てくる単語や表現にパワーが宿る

ライティング活動経験のある方なら同意いただけるかと思うのですが、文章や記事というのは「書き手の魂の片鱗」です。

『読者の悩み・ニーズに応えたい』と願い、書き紡がれる文章。その中に出てくる単語や表現は、書き手自身の経験や思考、人生を通したからこそ生まれ得たモノであり、他の誰かでは作り出せないものです。それらが集まった記事は、まさに魂を削って書いたものとなります。

綺麗に飾られた言葉よりも、取り留めなくとも、想いを絞り出すように吐き出した言葉の方が、相手に伝わるように、人が試行錯誤して作り出したものだからこそ、目に見えない想いが乗り、人の心を動かします。

『なんだかよく分からないけど印象に残った、感動した』という現象は、人が書いてるからこそ作り出せるもの。

機械では魂まで響かせる文章が作れない(今は)

『なぜ、その言葉を選んだのか?』
『なぜ、その表現なのか?』

読者や、お客様に”想い”を伝えるとき、そうした背景部分が重要になってきます。

今までの経験が、今までの人生があったからこそ、その想いや言葉、表現に繋がったのだ、と。

その一貫性が感じられて初めて、読者やお客様は納得感が得られ、共感し、心から行動に移してくれます。

しかし、現状の生成AIの作り出す文章では、そこまで至りません。

AI自身が創り出す文章ではなく、どうしても「誰かの情報の整理とまとめ」であることから抜け出せないためです。確かに、綺麗にまとまった文章ではありますが、選んだ「言葉」や「表現」の背景が見えず、どこか不自然な記事になってしまいます。

それは、GoogleのAIであるクローラーに認識してもらい、アクセスを増やすという意味では良いかもしれませんが、お客様に想いを伝え、ブランディングを行い、読者に行動を促すような目的には逆効果だと、私は考えています。

(AI生成した記事で「CVRが低い」「集客率が低い」としても、仕方がないかと)

まとめ:ただし「今は」

以上、記事作成における生成AIの活用というテーマについて書いてみました。

現状、人の想いなどの「定性的な情報」「情緒的な価値」を伝えるときは、やはり人の手による文章作成』を前提として考えることを勧めます。

ただし『今は』という条件付きですが。

AI生成された記事において「単語」や「表現」の背景が見えないのは、現在我々が利用できるAIが得意とする部分が「アウトプット」部分だからであり、「インプット」も含め、自己学習し、勝手に記事を創り出すようになると状況は変わるかも知れません。

また、例えば、自身(または自社)の記事を沢山読み込ませ『それらの記事の書き方に似せて、このテーマで記事を書いてくれ』という指示を行えば、それなりに統一感のある記事の作成は可能なのではないか?と考えています。(私の過去のサイトで試験的にやってみたところ、まだ上手く行きませんが)

それから、小説の作成にAIが使用されているように、「言葉選び」や「表現選び」にAIを活用するのは有効かと思っています。AIと対話をしながら、より良い文章を作れるのではないでしょうか。

つい先日も『chatgpt 4o』が発表されましたが、AIまだまだ進化していくことでしょう。

今できないことも、少しずつ出来るようになっていくでしょうし、弊所でも実践を通して活用し、また情報を共有していきたいと思います。

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