『あの企業はSEO対策によってHPからの問い合わせが増え、売上増加に繋がったそうだ』
『ならば、私たちも同じように自社サイトを更新し、SEO対策によってアクセス増、売上増を目指そう!』
本記事は、そう考えてSEOやMEOについて検討し始めた事業者様に向けて、『まず何から手を付けるのか?』『最初に何から始めるのか?』について書いてみます。
これから始める前に、一度目を通してみてください。
SEO対策とは?何から手を付けるのか
あなたは、「SEO対策」と聞いてどのようなイメージをお持ちになるでしょうか?
知識として知っている方であれば、『WEBサイトの検索結果順位を上げるために行うもの』で、そのための活動として『検索結果の上位に表示したいキーワードを詰め込んだ記事を沢山作る』『外部サイトからのリンクを沢山得る』等のイメージが浮かぶかと思います。
とはいえ、さらにそこから具体的な行動計画やスケジュール単位に落とし込もうとすると『何から手を付ければ‥』と分からなくなるのではないでしょうか?
実際の具体的な活動については、サイトの状況(サイトを開設してからの期間・記事の数・更新頻度など)や、事業者様の業種・業態、取り扱う商品、ターゲット層によって変わりますが、ここでは「現状サイトはあるが、WEBからの集客は月数十~300アクセスほど」という事業者様を想定し、SEO対策で目指すもの、最初に何から始めるかを紹介します。
【注意】前提条件として
本記事は、既に事業が回っており、『これからWEB集客を通じて、さらなる認知度向上と売上向上に繋げたい』という事業者様を対象としています。そのため、本件の話を進めるにあたって「事業者にて継続して情報発信が可能なサイトを所持していること」「サイトの更新がGoogleなどの検索サイトに通知される状態になっていること」が前提となります。
もし、自社のサイトをお持ちでない事業者様は、まずサイトを用意することから始める必要がありますので、別途ご相談ください。
SEO対策において目指すこと
SEO対策で行うことは、簡単に言うと『顧客のニーズや課題に沿った情報、問題解決につながる情報を分かりやすく発信し』『サイトを訪れる人にとって利益のあるサイトを作り』『結果としてサイトの評価を高め、検索結果を改善すること』に尽きます。
それらの手段の一つとして、よく言われる「検索結果の上位に表示したいキーワードを含んだ記事を作る」「外部サイトからのリンクを得る」などがあるわけですね。(他にもテクニカルな方法がありますが、ここでは割愛します)
そのため、具体的な活動としては『記事を作ること』になってしまうわけですが、記事を作るということは思った以上に時間がかかりますし、文章作成スキルも必要=人の育成か外注が必要となります。
そして、がむしゃらに記事を沢山作れば良いというわけでもありません。(正確には、がむしゃらに作り続けるのも完全に間違っているわけでは無いのですが、場合によっては狙ったテーマから反れてしまう=狙ったキーワードからの流入が取れない可能性があるのと、企業としては掛けられる予算に限りがあるため、より費用対効果の良い方法を紹介してます)
目指すべきは、《訪問者にとって利益のあるサイトを作り → サイトの評価を高めること》です。
では、そのためにはどのような活動をすべきなのか?
まずは人的負担・費用負担が少なく、取り掛かりやすい2つを紹介します。
1つ目:検索以外でのアクセス数(PV)を増やす
サイトの評価を高めるには、実際に訪問される数(アクセス数)を増やす必要があります。Googleを始めとする検索サイトからは「訪問される数が多い=需要がある」と判断されるためです。
ここで『評価を高めるためにアクセスを増やすって、鶏と卵の話では?』と思うかもしれませんが、サイトへのアクセスは検索結果だけとは限りません。検索以外にもSNSからの流入や各種WEBメディアからの流入も、最初はとても重要なアクセス源となります。
具体的にやることとしては、以下が挙げられます。
・自社のニュースをHPやサイトに「お知らせ」として掲載する、それらを習慣化する
・それらの情報を商工会や地域の新聞社などに告知し、WEBメディアに取り上げてもらえるよう情報提供する(プレスリリース)
・地域情報を発信しているSNSアカウントや個人サイトに情報提供する
事業活動をしていれば、毎日何かしらの変化や実績が起こります。守秘義務に絡む情報や外部に対して秘匿すべき情報は公開できませんが、1週間に1つくらいは、何かしらの社内ニュースが見つかるはず。それらを「お知らせ」として定期的に公開・発信するようにしてみましょう。(まずは週に1回くらいから)
ただ、自社サイトにて公開するだけではアクセスは望めませんので、それらの公開した情報を商工会や地域の新聞社などにも告知します。すると、”必ず”とは言えませんが、彼らが『面白い』と感じた情報であれば運営するWEBメディアでも取り上げてくれますので、そこからのアクセスが期待できます。
個人的に、新聞社への情報提供はお勧めです。意外と地域の方々が見てくれますし、担当記者も掲載するネタを求めているため、良い関係を築くことを勧めます。
また、商工会や新聞社とは違った層に対する情報発信ができるため、「地域情報を発信しているSNSアカウントや個人サイト」への情報提供もお勧めです。商工会や新聞社とは異なる視点・繋がりでの情報拡散が期待できますので、こちらも良い関係を構築してみましょう。
2つ目:情報提供先のメディアから被リンクを貰い、相互リンクを作る
自社のニュースを提供できる体制が整い、情報提供先との関係性が構築できたら、各社の公開している情報に自社のリンクを貼ってもらうよう依頼しましょう。
もちろん、自社の「お知らせ」でも『〇〇様に取り上げていただきました』との情報を更新・公開し、取り上げてもらっている記事のリンクを貼ります。
これにより、“自然な”相互リンクを作ることができ、自社だけでなく、相手先のサイトの評価を高めることにもつながります。お互いにとってwin-winな関係となりますので、ぜひ目指していきましょう。
※要注意:昔流行った「相互リンク用ページ」は基本作らない
ここで1つ注意点が。
上記で『”自然な”相互リンク』と表現しましたが、“不自然な”相互リンクはGoogleにおいてマイナス評価として働きます。
今から10年以上昔において、SEO対策の1つとして「外部サイトからのリンクを大量に獲得する」というものがありました。当時は『外部からのリンクが多ければ多いほど、信頼されているサイトだ』と判断されたため、相互リンク集というページを作り、事業者との関係性の有無を無視したリンク集めが流行ったのです。
しかし、現在(2024年4月時点)のGoogleの評価の基準は『訪問者にとって利益のあるサイトか、どうか?』です。無関係な被リンクをむやみやたらに獲得するのはペナルティ対象ともなり、サイト評価を高めるという点ではマイナスに繋がります。
相互リンク用ページも「親会社・関連会社」や「取引先」などを紹介する程度であれば良いですが、SEO対策を始めたばかりであれば優先順位は高くありませんので、あえて作る必要はありません。
記事同士・サイト同士に関係のある相互リンクは良い評価につながりますので、手間はかかりますが、1件ずつ丁寧に構築していきましょう。
まとめ
今回は『これからSEO対策を始め、サイトの評価を向上し、自然流入によるアクセス増加を増やしたい』という事業者様に向けて、まず最初にできる2つのことを紹介しました。
まとめると、①最初は検索以外でのアクセス数(PV)増加を目指します。具体的には「自社サイトでのお知らせの掲載」と「メディア各社への告知・情報提供」などです。
そして、②取り上げてもらったら自社サイトのリンクを貼ってもらい相互リンクを構築します。これによってお互いのサイトの評価を高めます。
『顧客や見込み客に向けて適切な記事を作り、情報を発信し、検索結果を高めて検索からの流入を増やす』
これは理想的な形ではあるのですが、「適切な記事を作る」という点で、かなりの労力と時間(=経費)が掛かります。そのための担当者も用意する必要がありますし、担当者や管理者の教育、リサーチ、社内での情報整理、それらを実現する体制の構築なども必要となりますから。
企業においては、それはなかなか大変なことです。
そのため、全社的な慣らしも兼ねて、まずは「お知らせの公開」と「相互リンクの構築」の2つを勧めています。この2つの活動に限定すれば、業務上の負担も大きくなりませんし、総務部門や広報部門の担当者の作業の1つとして始めることも可能です。
まずは情報発信に慣れていただき、それが出来る体制が整ってから、『ターゲットに向けた記事の作成』や『コンテンツマーケティング』などに取り組みましょう。